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能面はどのように彫るのか

能面は彫りと言わずに打つと言います。そして、面打ちは面写しです。

面写しとは、写そうとする面の形を紙(薄い板)にかたどり、それを素材に当てて制作するものです。


能は室町時代後期から桃山時代にほぼ完成し、江戸時代は武家の式楽(式典用の演劇)となり、役者は身分と地位を保証し芸に専念させました。

 その一方で保護者の監視下に置かれ、創造的なエネルギーを失い、能・狂言が保守化の傾向を強め、面打ちも過去の優れた面を写すことに徹するようになりました。


能面は仮面としては最終のものとされ、これ以上のものは作れ得ない、無に近い表現を持って、表現力は無限大であるから、作者の「創作は少しも入る余地は残していません。制作意図が入るとすれば、写す段階で無心無我のうちに、作者の備わった品位と人間性が入っていくだけです。(野村鶯)

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